舛添の公私混同のどこが悪いか

舛添要一という人物が世の中を騒がせている。話題にされているネタがなんと言っても面白い。私のように中小企業のオーナー社長は長年「税務署」とやり取りしてきた内容とそっくりだからだ。会社経費か社長個人経費なのか税務署は重箱の隅までしっかり追い詰めてくれる。元検事の弁護士とはわけが違う。

 例えば、「お正月の家族旅行」これは完全に税務署からみるとアウトだ。会社の経費で落としたければ、会社の仕事ということを証明をしなければならない。
 「公用車の利用」これも同じでアウトだ。休日ゴルフの高速道路代とガソリン代は税務署から認められなかったという話を聞いたことがある。

 「美術品」これは微妙だ。現物がどこにあるかが問題となる。自宅にあればアウト。

 それにしても、金の使い道が寂しい。「回転寿司」なら銀座の豪遊、お正月は海外旅行、美術品は数よりも高いものをひとつがいい。

 私もふくめて中小企業主は「公私混同」を多くしている。だが舛添と一点違う点がある。それは「混同」は「私」を利するのではなく「公」である「会社」利するために「私の分」を差し出している点である。休日も会社の仕事のことを考えているし、自腹でご馳走もする。「時間」も「お金」も差し出して割の合わないのが中小企業主だ。
 まあ、舛添のように自分の懐に入れている中小企業主もいないではないが、少なくともそん奴とは付き合わないように注意している。

 これから辞任するかどうか決まるようだが、ここまできたら9月まで無給で海外出張なしで続けてほしい。まさかリオ・オリンピックに公費で行きたくて辞めたくないなんて本気でじゃないと思いたいが。